高次脳機能障害を考える
サークルエコー
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VOL.14(2003年7月号)

 

――― わたくしたちの会は―――  事故や病気によって脳にダメージを受けると、新しいことが覚えにくくなったり、意欲が低下したり、感情のコントロールが難しくなるなどのため社会生活の様々な場面で問題が生じることがあります。このような後遺症を高次脳機能障害といいます。目に見えにくい障害のため、社会の理解を得にくいこと、したがって現行の福祉制度を利用することが難しい点が大きな問題となっています。サークルエコーは、高次脳機能障害をとりまく様々な問題の中で、特に「介護」の必要な重度の障害について取り組んでいます。    

週末の活動場所 「えこーたいむ」1・3 (土 ) pm 1時〜5 時

東京都渋谷区神宮前 5-30-3  ニューアートビル4階  神宮前作業所内

 

 

厚生省、モデル事業中間報告を発表 

 

厚生労働省は、4月10日、「高次脳機能障害支援モデル事業中間報告」を発表しました。これまでは、都道府県により病院などにより、高次脳機能障害の考え方や理解、リハビリの方法について格差が大きく、ほとんど情報がないというような地域もありました。このたび、3ヵ年計画のうち2年間の成果が中間報告として発表され、これをもとに全国の福祉行政へ研修なども行われることになるということです。拠点病院などがこれまでに開発してきた手法が全国へ浸透することになることを期待したいと思います。

サークルエコーはモデル事業の情報を得るや、事業に向け、重度の人たちへの生活介護支援等の要望を出してきました。熱い願いに対しては、ささやかではありますが、報告書の中からその成果を読み取ることが出来ると思います。(か)

 

 

中間報告による「高次脳機能障害診断基準案」

診断項目

T.主要症状

1.事故による受傷や疾病による発症の事実が確認できる。

2 現在日常生活または社会生活に制約があり、その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能害、社会行動障害などの認知障害である。

U.検査所見

1.MRI、CT、脳波などにより認知障害の原因が器質的脳病変に基づくと診断されるか、あるいは診断書によりそのように確定できる。

V.除外項目

1.器質的病変に基づく認知障害のうち、身体障害として認定可能である症状を有するが、上記主 要症状(1-2)を欠く者は除外する。

2.診断にあたり、受傷または発症以前から有する症状と検査所見は除外する。

3.先天性疾患、周産期における脳腫瘍、発達障害、進行性疾患を原因とする者は除外する。

W.診断

 1.診断は原因疾患の急性期後においてなされる。

 2.以上の項目はすべて満たす必要がある。

 3.神経心理学的検査の所見を参考にすることができる

     

東京高次脳機能障害協議会が発足 

 

6月1日、都内の高次脳機能障害関連の6団体により、東京高次脳機能障害協議会が設立されました。協議会は、これまで個別に活動してきた団体が、高次脳機能障害に対する社会的理解を深めるとともに、医療・福祉制度の充実を求めるための活動をすることを目的に連携を組んだものです。 東京都では一昨年、福祉部門への講習会が開催され、現在は「高次脳機能障害者への就労支援のためのマニュアル」作成事業が行われているなど、行政も関心を示しつつあるところです。協議会の設立により、障害者側と行政との話し合いがよりスムーズになるものと期待されます。
 早速、6月11日には都庁において、福祉局長、健康局長をはじめ関連部署の幹部と懇談し、発足の趣旨の説明および障害に対するさらなる理解と活動への協力を求めました。

今後は、都内の各団体にも幅広く参加をよびかけていく予定です。(か)


東京高次脳機能障害協議会・サークルエコー以外の参加団体は下記のとおりです。

・高次脳機能障害者のつどい「調布ドリーム」   ・高次脳機能障害を若者の会「ハイリハ東京」
・脳外傷友の会「ナナ」東京地区会         ・高次脳機能障害者と家族の会「かつしか」
・交通事故後遺障害者家族の会「koisyo

     

Pilotシンポジウム・ エコーはパネリストとして参加 

6月21日、四谷区民ホールにおいて、MOMO東京パイロットクラブ主催、 日本脳外傷友の会共催で行われたシンポジウム「一生をかけて 脳を守ろう」に、サークルエコーも関連団体からのパネリストとして 参加しました。

基調講演は、渡邉修氏(都立科学保健大学助教授)《脳損傷に起因する心理社会的問題と対応》。渡邉修氏は、当事者・家族との交流にも参加され、医療的リハビリのみに留まらない活動に取り組んでいられるリハビリテーション科の医師です。今回は用語の意味、評価、対応方法について詳しく説明していただきました。

その後のパネルディスカッションは、現在、脳損傷と闘っている当事者を中心に、専門家の意見、助言を求めながら進みました。とつとつと、自分のおかれた状況を壇上で言葉を選びながら、ひとつひとつ丁寧に答える姿は説得力があり、胸を打つものでした。その中でエコーは田辺和子代表がパネリストとしてエコーの状態を伝えました。

エコーはギリギリまで当事者の参加を試みたもののかないませんでした。障害を負った当時のこと、現在にいたるまでの経過、悩み、今後の希望等々、予想される質問を人に伝えるべく、自分の言葉で話し対応できるメンバーがいないと言うことも一つの要因でした。あらためて、今後エコーの持ちようも踏まえて取り組んでいかなくてはならない事を再認識するシンポジウムになりました。その中で、ディスカッションの間中、メンバーのユタカがボランティアさんを従えて(失礼)悠々とホールを行ったり来たり…。これはエコーの立派な当事者参加であったと思います。エコーはボランティアさんの協力があって、家族がこのような会にゆっくり参加することができます。ご協力ありがとうございました。 

終了後、名古屋からかけつけたフレンズの豊田幸子さんを囲み全員、初のベトナム料理を楽しみました。この時ばかりはダイエット中のヨシも「美味しいね!美味しいね!」とご満悦でした。(ま)

 

サークルエコー相談窓口へ寄せられたお便り (神戸在住・原田さんより) 

 

昨年5月にお伺いしました折は、大変お世話になりました。東京在住の娘が一昨年、出産時に脳出血を起こし、視神経に影響して視野狭窄となりました。その後、1年以上にわたって主治医とのコミュニケーションが悪く互いに不信の日々を重ねていました。
 今年に入り、障害は眼の問題でなく、脳の問題とする医師が多数現れ、T大学のN教授の脳手術を受け、その後、眼の悪化の進行が止まり、本人の精神状態も安定してきました。
それまでは、眼の悪化を訴えるのですが、眼科担当医には「そんな筈はない。あなたの思い込み、気のせいだ」と言われるばかりでした。
 昨年7月にはサークルエコーから、「全国ロービジョンセミナー」のお知らせをメールでいただき、私も講演を聞きに東京へ出かけました。娘は今もあの時講演した先生の診察も受けているようです。おかげさまで娘も今では落ち着きをとりもどし、日常生活が次第に身についてきたようで、私達も一安心です。

 





喜・怒・哀・楽
    







 

 塚下さんとほろり                        片岡 法子                 

主人が退院して、早2週間がたちました。

不安を抱えての退院でしたが、なんと気抜けしてしまうくらい静かで、

今までの苦労は何だったの?という感じです。声は落ち着くものだった

んですね。ただ、今度は介護拒否がひどくて、てこずっています。

帰宅早々、連日何人ものヘルパーさんに囲まれおむつ替えや、リフターに何度も吊るされるなど、主人にとっては苦痛だったのでしょうか…?それでも娘などがどんなにしつこく構っても、たえているんですよ。

娘にたいしてだけ笑顔も出てくるようになりました。(どういうこっちゃ!って感じです)

この間は塚下さんが来宅してくれました。入院以来、夫婦共々仲良くしてくれ、在宅介護初心者の私を心配してくれたようです。安心してくれたのか、「がんばったね」とほろり涙してくれました。本当に苦しい時をお互いみてきて、解り合えることなんですよね。本当に嬉しかったです。そんなこんなで、主人の在宅介護が始まりました。これからも皆さんの言葉を励みにがんばりたいと思います。

 うれしい一日                          西田 宏美

数分前のことも忘れてしまう息子が、一人でどこかへ行くことなんて、あきらめていたのに・・・。

4月21日(木)「あゆたか」に一人で行くことが出来ました。とても夢の様です。(もちろん、ヘルパーの岩永氏の探偵??の監視のもとですが・・・)。

バス、電車、バスと乗り継ぎ、約1時間15分かけて、あゆたかへ行ってます。昨年の10月から、ヘルパーさんの岩永氏と一緒に出かけ、首からかけたカードを見ること、あゆたかへTELを入れることを、徹底的に指導してもらいました。

コミュニケーションをとろうと、仲良く楽しくがモットーの岩永氏でしたが、ヨシヒロをなんとか自立させたい福島先生は、岩永氏にヨシヒロから離れて見て欲しい(ガイドヘルパーをして欲しい)、ヨシヒロには「程よい緊張を与えないといけない」と説得しました。岩永氏も先生の考えに納得の上、少しずつ離れて見守っていただいたのでした。そして約半年後、ヨシヒロは本当に一人で通えることが出来たのです。このところ、気持ちが落ち込んでいた我が家にとって、本当に嬉しい一日となりました。

☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆

 リハビリは続けること!!                     豊田 幸子

このところ忙しくて、ゆっくりパソコンの前に座ることも出来ませんでした。やっと一息ついたところです。カオは相変わらず音に敏感ですが、少しずつ落ち着いて来ています。静かな所で静かな生活を送るぶんには、なんとか頑張れるようになりました。日常生活も、少しリズムが出来てきました。カオは今、スケルトンにはまっていて、親子で楽しんでいます。本人の興味の有るものを見つけて訓練に利用するって大事ですね。子供用のジグソウパズル、迷路、スケルトン、オセロ、トランプ、ドリルなど、親子で一緒に楽しみながらリハビリする。スポーツ、買い物など家族で楽しみながらリハビリをする。食事のお手伝いも良いリハビリになります。(時間は何倍もかかるけど)楽しんでリハビリしましょう。以前は悲壮感漂うリハビリでしたが、今思うと、余裕が無かっただけ!焦っても仕方ないですもの。どんな状態の時でもリハビリは続けること!とにかく刺激を与えること! このことは身をもって経験しました。

1年後か5年後か、それは分かりませんが、ある日「あれ!こんなことも出来るようになっている。」と親が驚くほどの結果が現れる。それを信じて、今回も日常生活さえままならない時でもドライブに連れ出し、外の景色を見せていました。大変なこと、不安なことは一杯ですが、少しでも良くなることを信じて頑張りましょう!

             ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


多摩エコーだより

5月14日(水)、ツンチャンのご主人が川崎家の松の緑摘みをするということで西田2伊地山2も便乗。車2台のツーリングとしゃれこみ、川崎家でゆったりとした時間を過ごしました。

6月29日(日)、川崎2高橋2田川2が調布ドリームの見学に見えました。ユタカさんは長時間椅子に座り、つどいに参加、ヨシクンはユタカさんのトイレの行き返りを案内、見守りし、ツンチャンは自己紹介を1人で行い、タガワさんは障害を認識しながらの見事な自己紹介をしました。エコー頑張れ!(と)

 

ナノだより

5月23日、前日までのスッキリしない天気が、嘘のように晴れ渡った青空のもと、葛飾青年会議所主催のわんぱく相撲に参加しました。と言っても、相撲をとったのではなく、一区画をお借りしてチラシ配り(ナノについて、自転車事故関連の記事等)や、サイクリング協会様からお借りしたヘルメットやボード(事故後の後遺症などについて)の展示をしました。

ナノの活動以外では、消防士さんから「心肺蘇生法や包帯の巻き方」を教わりました。救急車がくるまでに人工呼吸が十分にできなくて死に至ってしまったり、重い後遺症を負うことになってしまったりするケースが多くあると聞いて、「ちゃんと、覚えなきゃ…」と真剣に教わってきました。他にも、相撲の副審をしたり(間近で見ると100倍楽しい!)、クイズに答えてお花をいただいたり、子供に混じって手形を取ったり、まる一日楽しく過ごしました。(ま)

 

フレンズだより・2周年記念行事「わいわいフレンズ祭り」 

サークルフレンズは9月に2周年を迎えます。

町内会や子供会の協賛を受け、「地域とのふれあい・交流」をテーマに、障害者と地域の皆様との交流、住民同士の交流を通し、明るい開かれた地域作りの一助になれば・・・こんな願いをこめて2周年記念行事の準備をしています。皆様のご参加、お待ちしています。(ゆ)


ご支援ありがとうございます!!!

 

     今年度も賛助会員へのご協力、宜しくお願いします*     

 

年会費 (4月〜3月)

:  1口  2,000円            

郵便振替

:  00180−0−546112   サークルエコー

 

新会員から・・・

 

 弟は平成8年2月4日に職場の所属するサッカーチームの試合中にしんどいと言って倒れ何分間か息をしていなかったようです。その後意識不明のまま日赤病院にて低体温治療を受け命はとりとめました。4月にリハビリの為移った病院では「低酸素脳症」とありました。 記憶障害や声を荒げたりということがあります。精神病のボランティア団体に参加したりしてみましたが、うつ病やアルコール依存症の方が多く弟とは症状が違うようなのです。
 現在は自宅で一日過ごしております。ここ数年父の体調も悪く、家族中が疲れてきてましてどこか通所できる所はないかと探しています。年に何回か本人の意識が倒れる前につながることがここ最近増えてきて両親はあきらめきれないようです。私自身は弟と自分達の将来を考えると不安でたまりません。話し合える仲間が欲しいです。 (K.S)                   

 


7〜9月のエコー行事予定

 

えこーたいむ   7/5、19、8月は夏休み、9/6、20

○多摩エコー  随時    ○ナノ  随時 

○フレンズハウス(瀬戸市) 毎週(月)、第1, 3(金)、第4(土)

 

 サークルエコー 連絡先 

 

田辺 和子

201-0013 東京都狛江市元和泉2-7-1

TEL/FAX 03-3430-8937

谷口真知子

340-0822 埼玉県八潮市大瀬1407-119       

TEL/FAX  048-995-5784

豊田  幸子

489-0987  愛知県瀬戸市西山町1-60-20

TEL/FAX  0561-82-1498

 

 

 

 

☆ホームページ☆  

 

サークルエコー

 

http://www.CIRCLE-ECHO.COM

会員・正幸の父      

http://www5b.biglobe.ne.jp/^Masa-Ta/indexhtmi.htm

 

 

<編集後記> 

・モデル事業中間報告が発表された。この事業が、エコーメンバーのように低酸素脳症などで重度の障害を負い、介護と

見守りがなければ生きられない若い障害者の上に、どうか届きますよう願って止みません。(村田道子)

・実家の愛犬のメルが7月1日で2才になりました。お祝いに、赤のチェックのスカーフを作って巻いてあげたところ、ものの数分で食いちぎられてしまいました。悲しい…。(田邊健一郎・明希子)

 

サークルエコー事務局   〒201-0013  東京都狛江市元和泉2−7−1   田辺方   TEL/FAX  03-3430-8937